私の仕事は造影剤注入器（オートインジェクター）の機構部の設計です。設計に携わる人はみんな同じ思いがあると思いますが、人と同じことはしたくない。製品にどれだけ自分らしさを表現できるかがこの仕事の魅力です。当社では、自分が発見したことや、新しい技術にトライできる環境があるので、とてもやりがいがあります。めざすは「誰にとってもいいもの」であること。デザイナーが考えた形状を現実的にし、医療現場で実際に使っていただく方に、「安全で、操作しやすく、触りやすい」と満足していただけるように常に考えています。新しい技術を探すために展示会に出かけたり、情報のある業者を探して話を聞きにいったり、技術向上のための努力は惜しみません。

前職も機械設計の業務に就いていましたが、あまりデザインは気にしていませんでした。根本杏林堂の製品はかっこいいですよね。ただの機械ではなく、「機能性がデザインされた機械」。ここに会社の姿勢が現れていると思います。実現のためには、部品から出来上がり、そしてメンテナンス性まで、全体を知ることが必要です。そのために社内のすべての部署とのつながりを大切にしています。みんなが同じ気持ちなので、フットワークも軽く、コミュニケーションをとりやすいです。もちろん大変さもあるけれど、その分、面白いですね。夢はこれまでのインジェクターとは違う発想の製品をつくること。時間はかかるかもしれないけれど、新しいものにチャレンジしていきたいです。